WAGO LISPの影響

•工事方法や保守に与える影響

照明器具やスイッチ、制御機器がコネクターで結ばれるということは、ほとんどの照明設備工事が電気工事の資格なしで行えることを意味します。電気工事会社の視点から考えれば仕事が減るということになるように見えます。しかし、実際は、配線をするにも器具を付けるにもノウハウがありますから結局は、ある程度、電気工事会社に依存することになります。配線ダクトの工事を考えるとスポットの演出を考慮したスポット移動は、誰でも可能ですが取付は、電気工事で行います。
電気工事のほうのメリットを考えてみます。大手の電気工事会社は別ですが、中小の電気工事会社は、従業員が減っています。また、高年齢化も進み照明工事のように多くの職人が必要な工事で職人を集めるのが難しくなっています。
職人を集めるということは、他社や一人親方を応援として集めることになります。これは、集めた職人の質やスキルが工事に大きく影響してくることになります。徹夜明けの工事とか工事の環境も大きく影響します。コネクター化することでこれらの工事の質を均等にすることができ安全面で大きく貢献します。また、コネクターについては、工事士の免許があれば現場で作成が可能ですので現場の状況では、どうしても工事士が必要になってきます。
住宅の工事などは、最近では、電気工事の出番が減っているように見えますが太陽光など別の部分で仕事が増えています。
制御化をすることで電気工事にコンピューターのスキルや弱電や通信のスキルが必要になってきます。
これは、優秀な電気工事の職人を育てる環境になっていきます。

保守管理の視点で見てみるとコネクター化することにより器具や機器の交換が簡単に行えることになります。
これは、故障のたびに電気工事の職人を呼ぶ必要がなくなります。電気工事会社側から見ても職人を派遣する手間が削減されます。保守は、管理会社や保守を委託された業者が行いますが高齢の管理者や電気工事の免許をもっていない者も多く、コネクター化することである程度は、保守会社で行えるようになります。これは、保守コストを削減することにつながります。
また、故障診断が簡単にできることになります。システムを制御かすることでDALIの場合は、故障診断のコマンドが用意されていますので故障診断が簡単にできます。コネクター化することで器具や機器の切り離しが簡単にできますので保守がやり易くなります。


WAGO LISPの構成要素

WAGO LISP 構成要素

WAGO LISP 構成要素

照明のコントロールは、照明器具・操作部・制御部の3つの要素によって行われます。
WAGO LISPは、これらの要素をWAGOのコネクター技術と制御技術により誰でも簡単にプランニングできるコントロール技術です。
WAGO LISPの構成機器は、WAGOとWAGOの技術協力会社によりシステムブランドとして提供されます。

照明制御技術は、WAGOのI/Oシステムを利用し、照明制御の世界標準の通信技術”DALI”を利用します。
そして、誰でも簡単に照明制御プランができるように操作部のスイッチ・センサー、制御部の調光器やリレー、照明器具をWAGOの
コネクター技術であるWINSTERにより接続します。


設計者にとってのメリット

・設計作業の簡略化
 設計時に回路分けの必要がなく、設計業務が簡略化できます。

・柔軟に設計変更に対応
 器具や制御機器の追加・変更が簡単にできます。

・メーカーに囚われない幅広い機器の選択
 制御の規格がオープンな国際規格。メーカーの垣根を越えた機器選択ができます。

・機器や工事の設計価格積算の単純化
 器具や制御機器・材料の拾い出しが明確で設計積算が簡単にできます。


エンドユーザー・オーナーにとってのメリット

・柔軟性な演出効果
 細かい回路分けができるので演出効果を高めることができます。

・簡単な操作性
 スイッチの数を減らし、簡単操作。毎日同じ品質のあかりを提供できます。

・自動制御と省エネ
 センサー・タイマーによる自動制御は、省エネに貢献します。

・コスト削減と品質管理
 仕様が明確でコスト管理がしやすく、工事コストの削減となります。


WAGO LISPの施工業者にとってのメリット

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・システム変更の簡易さ
追加・変更が簡単にできます。

・省スペース・省サイズ・省コスト
調光盤やリモコン盤が不要なので施工コストや機器設置スペースを減らすことができます。

・トラブルシューティングの容易さ・保守・修理の単純化
器具や機器の接続がすべてコネクターなので機器の交換や切り離しが簡単になります。

・省施工と施工の単純化・工事工程・時間の短縮
仕様が明確でコスト管理がしやすく、工事コストの削減となります。
施工区分や工法が単純で工事管理がし易く、工事時間の短縮ができます。

・工事品質の向上・改善
施工者による工事方法や経験のばらつきがなく、工事品質が向上します。